
あなたの新しい「信用」を育てる旅、いよいよここからが本当の冒険です。 でも、どんな冒険にも、まずは「地図」が必要ですよね。 この世界には、私たちの信用情報を管理するとても大きな組織が3つあります。 まず、この冒険の舞台となる世界そのものを、一緒に見ていきましょう。

コンパスくん、いよいよ私たちの冒険が始まりますね。でも、どんな冒険にも、まずは『地図』が必要です。この世界には、私たちの『信用』を管理する、3つの大きな組織があるんですよ。

え、3つも!?なんだか強そうだね…。どんな組織なの?
第1章:商人ギルド『CIC(株式会社シー・アイ・シー)』
日々の買い物やカードの利用履歴など、主に「商取引」の記録が集まる場所です。
CICは、あなたの「お買い物」の記録を知っている

CIC(株式会社シー・アイ・シー)は、クレジットカード会社や、商品を分割払いで販売する信販会社が主に加盟している組織です 。
あなたがカードで買い物をしたり、携帯電話を分割払いで契約したりすると、その記録は、ほぼすべてこのCICに集められます。まさに、私たちの消費活動を一番広く見守っている、巨大な商人ギルドのような存在ですね。
クレジットカード会社や信販会社が中心ですが、実は銀行などもクレジットカードに関する情報は、このギルドに登録しているんですよ 。カードの契約が続いている間と、契約が終わってから5年間は記録が残ります 。もし「新しいカードを申し込んだ」という情報なら、その記録は6ヶ月間です 。
第2章:傭兵ギルド『JICC(株式会社日本信用情報機構)』
カードローンなどの利用履歴、つまり「個人の資金力」に関する記録が集まる場所です。
JICCは、あなたの「資金力」を見極めている

JICC(株式会社日本信用情報機構)は、主に消費者金融系の会社が多く加盟している組織です 。
カードローンやキャッシングを利用した際の記録は、このJICCに集められます。急な出費などで、個人の信用を担保にお金を借りる際の「腕っぷしの強さ(返済能力)」を見ている、まさに実力主義の傭兵ギルドと言えるでしょう。
消費者金融系の会社が中心ですが、実は加盟している会社の数は3つのギルドの中で一番多いんです 。ここでの記録も、契約が終わってから5年間は保管されます 。
第3章:王立銀行『KSC(全国銀行個人信用情報センター)』
住宅ローンや銀行カードローンなど、最も「公式な金融取引」の記録が集まる場所です。
KSCは、あなたの「格式」を記録している

KSC(全国銀行個人信用情報センター)は、銀行や信用金庫といった、最も格式高い金融機関が加盟している組織です 。
住宅ローンや自動車ローン、銀行が発行するカードローンといった、人生の大きなイベントに関わる取引が、ここに記録されます。
他のギルドと少し違うのは、加盟している銀行からの報告だけでなく、国が発行する「官報」という公的な記録を直接見て、自己破産などの情報を登録している点です 。そのため、自己破産などの特に重要な情報は、最長で7年間保管されるという特徴を持っています 。
第4章:秘密の情報ネットワーク『CRIN(クリン)』
この3つの組織は、独立しているようで、実は裏でしっかりと繋がっています。
3つのギルドは「CRIN」で繋がっている

CRIN(クリン)とは、この3つのギルド(情報機関)が、お互いの重要な情報を交換するための、情報ネットワークのことです 。
これがあるおかげで、カード会社などは、より多角的にあなたの信用力を判断できるのです。

じゃあ、商人ギルド『CIC』でちょっと延滞しちゃったら、その情報が全部のギルドにすぐ伝わっちゃうってこと!?

いいえ、全ての情報が筒抜けになるわけではないんですよ。CRINは、支払いの長期延滞や自己破産といった、特に重大な問題が起きた時にだけ、その情報が共有される『警報ネットワーク』のようなものなんです 。だからこそ、どのギルドとの約束もきちんと守ることが、信頼の証になるんですよ
まとめ:自分の冒険の書を知ることが、最初のクエストだ
今回の冒険では、この世界のルールを司る、3つの巨大な組織について学びました。 あなたがクレジットカードを申し込む時、カード会社はこれらの組織に問い合わせて、あなたの「冒険の書(信用情報)」を読み解こうとします。 だからこそ、自分の情報が、今どのギルドに、どのように記録されているかを知ることが、このゲームを有利に進めるための、最初のクエストになるのです。
さあ、地図は手に入れました。次は、審査官があなたの「冒険の書」をどうやって採点するのか、その『攻略本』を読み解きにいきましょう!
→ 次のクエストへ:「【審査官の思考を読む】スコアリング(採点方法)の仕組みを解き明かす」
→ 自分の情報を確認する:「自分の情報を確認する方法(CIC開示)」の記事へリンク